●チューバ奏者のイメージ●
チューバ奏者は
『真面目で繊細。頑固なのに優しく、人間らしい気の迷いが何とも憎めない。』
というイメージ。
チューバが「楽器の中で一番!」とは思ってないけれど、
じゃあ他の楽器を吹くかと言われても、チューバ以外は何となく吹く気にならない…
そんな穏やかながら強固な愛着を楽器に持っている人たちって感じがています。
●チューバの平たい歴史●
開発者は軍楽隊の人と楽器製作者だそうです。
よく聞くのは、チューバが開発された時に
「こんなイイ金管低音楽器ができたのか〜♪」
と喜んだ作曲家が、チューバ用に譜面を書き直した、という話。
楽器名の意味はラテン語で「管」。
(古代のころのトランペットにあたる楽器も、こう呼ばれていたそうです。)
まんまですね。
なので開発者の一人は『バス・チューバ』と命名していたようです。
細かい話ですが、形がいろいろあり
仏・英で人気のもの、米で人気の物、独・墺・露などで人気の物がある。
楽器の構え方と音色が若干違うみたいです。
オーケストラの様に、奏者を何人か揃える時にはひと苦労。
●じゅうたん組●
私が勝手に「じゅうたん組」と呼んでいる組があるんですが、
チューバ、ユーフォニュアム、ホルン、トロンボーンのうち
2種類以上の楽器が和音を奏でているとき、
それが「じゅうたん組」になります。
一定の厚みがあり、たわみなく、温かさもあるしっかりとした音の層を
作ることは、かっこいい演奏の重要条件。
目立つソロが安心して踊れるのは、しっかりしたじゅうたんあってこそです。
その土台を支えているのはチューバ。
チューバのしっかりしたじゅうたん和音は、聞いていて
安定感が半端無いです。
リズムキーパー的な役割を担うこともあります。
スネアドラムの時にちょっと触れましたが、
リズムキーパーというのは地味に見えて奥深く、けっこう難しい。
一度気にして聞き始めると、メロディを吹いてる訳でもないのに
すごく耳に入ってくるチューバ。
個人的な偏見なんですが、チューバって玄人受けすることが多いような気がします。
●でかいです。ほんとでかいですチューバ。●
どのくらいでかいかというと、
「チューバ奏者の気を付けるべき病気:痔」というまことしやかなうわさを耳にするくらいでかく重い。
大体10キロあるそうです。
人の身長よりでかいチューバもあるとか…。
コントラバスの時といい、低音楽器のでかさにかける古人の情熱は
いったい何なんだ。
そういう情熱は非常に良い。
多分、より低い音を求めているのだと思いますが、
人の耳で聞き分けられる低音なんてきっとたかが知れている。
そんなに大きいチューバなのに、
というか大きいからか
管自体はけっこう繊細で(そりゃそうだ)、丈夫なところを持たないと
楽器の重さで管が歪んでしまうらしい。
後は、「管の中から雑誌が出てきた」なんて逸話も。
『車好きで、演奏中も車雑誌を片時も離さない(暇なときは読んでたかも…)チューバ奏者がいる。
あるとき音の出が悪いので管の中を見たら、
ドロドロに腐った車雑誌が出てきた…』
以上、逸話終わり。うろ覚えですが多分チューバの話。
(※一応本筋は、「そう言う事が許されるくらい上手い奏者だった、というところらしいです。)
●おすすめ曲●
スーザ「星条旗よ永遠なれ」
「ミッキーマウスマーチ」
ザ・アメリカ!って感じの曲は、
チューバがプリティなのにムキムキでかわいい。
●ユーフォニュアム、バリトンサックスについてはまた今度。
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