●コントラバスは縁の下にいる。●
コントラバスの説明を読むと、大体こう書かれてます。
「縁の下の力持ちです。」「いるといないとでは、ガラッと音色が変わります。」
大きなお世話です。コントラバスみたいなでかい図体で縁の下とか滑稽です。
音色っつーてもチューバ(大体同じ音域の楽器)に血管切れそうな大音量で吹かれたら
(そんなんされたら惚れる…)どんなにあがいたって音がかき消されてしまいます。
そんなコントラバス。
コントラバス用の譜面さえ無い曲もけっこうあって、
そのたびチェロやチューバの譜面を弾くコントラバス。
「何が楽しくてコントラバス弾くの?」とか言われたりするコントラバス。
と、こんな状況をすべて諦観しながら弾いているのがコントラバス奏者…と思います。
そして結構その状況を楽しんでいるのもまたこの楽器の奏者の特徴なんじゃないのかな…。
コントラバスがいると音色が変わるのは本当です。
ただし、オーケストラには何人ものコントラバスがいるし、(弦楽器はみんな多人数)
吹奏楽だったら小さい音量の時に限る…という感じですが。
吹奏楽の中で、「弦を指で弾く(ピッツィカート)」という奏法ができるのはコントラバスだけです。
(ハープとか入ってこなければ…)
「音量小」「ピッツィカート」のシーンでは、間違いなくコントラバスの音色が
必要とされているはず。
おいしいおいしい。
ちなみに、右手で持つ弓にはドイツ式とフランス式があって、
ドイツ式(若干いかつい)の別名は『肉のこぎり』だそうな。
●とにかくでかい。●
コントラバスは今でこそ成人男性くらいの高さが常態ですが、
ちょい昔ではでかさを追求していたのか
1階の天井をぶち抜かないと立てられないでかさの物まで作られたことがあるそうな。
彼らのゴールはどこだったのか…。
●こんな話はどうでもいい話なのですが●
コントラバスは「バイオリン・ビオラ・チェロ」とは違う一族の楽器です。
作りはほぼ一緒なんですが、色々ルーツが違うようです。
気になる場合は「ヴィオラ・ダ・ガンバ」で検索してグーグル先生に聞いてみて下さい。
「弦の音には消しきれない哀愁がある」と言われるにふさわしい、しっとりした切ない感じと
あったかさが同居するコントラバス。
ほとんど主役になることはありません。
そういう楽器にはそういう楽器ならではの楽しみがあります。
しっかり盛り上げて盛り上げて盛り上げた瞬間
背後からトランペットのレーザーみたいな音に貫かれるとか。
(=「ぜんぶもっていかれる」)
その瞬間は、ドMならずとも最高に気持ちいいです。
ちなみに、代表的なソロ曲↓
「動物の謝肉祭‐象」サン・サーンス
トランペットの『象』とは、食べてるものが違う感じです・・・。
●こんな人たちもいるよ!●
↓コントラバスだけのアンサンブル。(リンクします)↓
オルケストラ・ド・コントラバス
ズコズコ音が癖になります。
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