●ピッコロねためも
●近所迷惑●
楽団の中で、最も高い音域を担当する木管楽器。
大音量の金管や、多勢の弦と一緒に吹いても、
よく通る高音のため
突き抜けて音が客席まで届く警笛みたいな楽器です※。
そんなもんだから、ピッコロの周りの奏者は自分の楽器の音が聞こえなかったり
耳鳴りがやまなかったりすることもあるらしい。
「Tokyo Institute of Piccolo」HP参照。
(↑「資料」ページから見に行ってみてください↑)
※
ピッコロの筒部分はまっすぐな円筒でなく、逆円錐形をしている。
これはフルートの昔の形。
フルートは
「音をしっかり鳴らすために、円筒形の筒へと変化していった。
ピッコロは「高い音を鳴らす」ために、
こういう昔の形をとっているらしいです。
(これ以上鳴らす必要もない、ということでもある。)
フルートの仲間だけど、似て非なる存在。
フルートと同じく、あんまり音程が安定しない、という楽器として致命的なハンデがあるものの、音程が高すぎて「合ってなくてもよくわからない」という現象も起こるらしい。
その辺もそのうちネタにしたいところ。
●戦争ごっこ●
ピッコロは軍楽でも大活躍してます。
節目節目でキラっと装飾を入れたり、軍人さんが口笛吹いてるみたいな、とにかくまだ元気な軍隊で、これから行ってきます!みたいな意気揚々とした雰囲気がカワイイです。
実際、ヨーロッパ軍楽隊の初期メンバーにも入っていたそうです。(18〜19世紀前後。読んだものによって色々でした。やんわり突っ込んでやってください。)
冒頭のピッコロとスネアがちびるほどかっこいい曲
ヨハン・ゴットフリート・ピーフケ「プロイセンの栄光」
閲覧してくださった方に教えていただきました。
「マーチを2曲続けて演奏する時など、よく間をドラムマーチでつないだりしますが、
ヨーロッパ、特にドイツマーチをやる時は、
間をドラムとピッコロのマーチでつなぐとカッコイイです」とのこと。
ほ…ほんとだ…
「星条旗よ永遠なれ」の中間部とはまた違う雰囲気でかっこいい。
さすがゲルマン民族。
●ファゴットとピッコロ●
こんなに音に高低差があるのに、同じ動きをしても、
伴奏とメロディでも、
主旋律どうしで絡んでも良い仕事する。
ちょっと枯れた感じの暖かいファゴットと、
元気いっぱいのピッコロは、
お爺さんとハイジみたいな組み合わせ。
色んなクラシックはもちろん、ジブリ音楽でもよく耳にする、ような気がします。
・くるみ割り人形「【お茶】中国の踊り」
・紅の豚の曲とか、ナウシカのちょっと神秘的な曲とかもおそらくそう(譜面見たこと無いので勘だが…)。
ファゴット奏者さんも絡んでる時に「ピッコロ可愛い…」と思いつつ吹くことがあるそうな。
漫画をみたファゴット奏者さんに教えていただきました。
以下おまけ。
●トランペット:警察官
アイヴァー・デニス
●トランペットとピッコロ
クラッシャーコンビ。
再度「Tokyo Institute of Piccolo」HP、
ピッコロ辞典の「馬鹿鳴り【ばかなり】」の項目を参照。
↓
ピッコロ奏者が周りに構わず他の楽器をかき消さんばかりに吹く様子。 オーケストラを壊すことに関しては、 実はトランペットと同じ程度の威力がある。
あーきゅんきゅんする。
自意識と目立ちたがり度と度胸と努力で
プレッシャーを跳ね返して演奏する楽器ってコレ。
どんだけきゅんきゅんさせれば気が済むのか。
●奏者の性格
ほとんどフルートの人が持ち替えで吹くけど、
プロや大きな楽団には専門の奏者がいるみたいです。
実は実際に会ったことはないので、
「わたしです」、「友達にいます」って方がいたらむしろ教えてください。
競争はあまり好きじゃない、メジャーすぎるのも好きじゃない、
でもやたらと度胸ある。
今のとこそんな偏見を抱いてます。
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