フルート、ファゴットこねた




●フルート●
きらきらの見た目も、
唇を置く板に彫られた美しい模様も
音色やら滑り止めやらのための
合理的な手段だったりするフルート。

「そんなつもりなかったんだけど…」
みたいな感じの無意識おしゃれがパねぇ。



ファゴットはめちゃくちゃ器用な
指使いをしている。

でもその隠れた努力が注目されることは
あまり無い。

●指使いが複雑な理由●
管が長いので、出したい音が出るように穴を開けると
どう頑張っても指が届かない。
そこで、楽器の菅に厚みをもたせて
穴を斜めに空けるという無理やりな方法を採用。

そうすると、穴が小さく合理的でない並び方になってしまい、
複雑な指使いになってしまったらしい。

●構造ともこもこ音の関係●
ちなみに、楽器制作の技術はどんどん向上しているので
ファゴットにもフルートのような
機能的なキーの配置はできる。
(指が届かない位置の穴も
ふさぐことが出来る機能的なキー配置システム)

でも一回試したら、
とぼけた音が出なくなったということになり、
その「機能的なキー配置」案は取り下げられたとか。



とぼけた音が出なくなったから不採用…。

あのこもった音とか、
複雑で手がでかくないと辛いキー配置や穴は、
「あえて」ということだそうです。

あえて険しい道をゆくファゴット。
あえて。

正解だと思います。

※構造や運指について…ヤマハのサイトとか見ると詳しく書いてあり、
すごく大変なキー操作が動画で見られます。
こんな器用なことやってるのに、客席の誰にも気づかれないファゴット。